【注意】税理士のブログやホームページを見る時、気を付けること。

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インターネットの普及によって、あらゆる情報が「ほぼ無料化」されつつあります。

一昔前は専門書を購入するか、専門家に聞かなければならなかった情報。

今ではパソコンの前に座ってブラウザを立ち上げさえすれば手に入ります。

でも、だからこそ、そのリスクを知って利用する知恵が必要になります。

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私もインターネットを使ってよく調べ物をします。

頻繁に利用するのは国税庁のサイト、税法条文のデータベース、判例のデータベースです。

主な理由は「信頼性」「正確性」です。

でも、専門家でない多くの方が利用するのはこれらのサイトではありません。

税法にまつわるキーワードを最初にGoogle検索かけますと、上位にヒットするもの。

・Yahoo知恵袋、OKwave、教えてgoo、他コミュニティサイト

・税理士さんのブログ、ホームページ、All about等の専門家サイト

この辺りをきっと皆様参考にされていると思います。

かくいう私も税理士としてブログを書いている身です。

この情報、ノーリスクだと思いますか?

答えはNo!です。

コミュニティサイトの税金相談のベストアンサー…3割が真っ赤なウソ、残りの半数は要件不足

私も、参考には一切しないのですが.

検索で上位表示されるため、興味本位でのぞいてみることはあります。

きちんと統計を取ったわけではないのですが、経験則では「信頼性」の面では表題の通りです。

ベストアンサーになっている回答のうち、3割は全く根拠のないウソと言い切って良いと思います。

Googleのキーワード検索1位に表示されているYahoo知恵袋のベストアンサー。

それと真逆の答えが10位くらいに表示されている国税庁のHPに書かれている不思議。

なんだか寒々としたものを感じます。

自信満々に回答されている方の、その根拠のない自信はどこから来ているのでしょうか。

そして質問者の方。

わずか数画面下に表示される正解を、なぜ見に行かないのでしょうか。

もっとも、匿名で誰ともわからない人が回答しているサイトに.

そもそも「信頼性」を求めるのが無理なのかもしれません。

ですが、多くの方がその情報をもとに何らかの会計処理を行ったことでしょう。

情報が氾濫している時代だからこそ。

「信頼性」を見抜ける「目」の重要さを感じます。

税理士さんのブログ、ホームページ等はあくまでも一般論、しかも省略

後者の、「税理士さんのブログ、ホームページ、All about等の専門家サイト」はどうでしょうか。

「信頼性」の面ではコミュニティサイトとは比べ物になりません。

でも、こと税法に関してはやはり落とし穴があります。

それは「網羅性」です。

多くの税法は、適用となる要件や前提が、本当に事細かに決まっています。

例えば、以前の記事でも紹介した現在施行中の経営改善設備投資促進税制

自分もそうですが、ブログでこれを紹介する場合。

「要は30万円以上の買物をしたときに、その7%、法人税・所得税をまけてくれる制度ですよ」

くらいに紹介します。

でも実際のこの制度の条文は下記のとおりです。

(特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除)
第四十二条の十二の三  中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律第十七条第二項 に規定する認定経営革新等支援機関(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)による経営の改善に関する指導及び助言を受けた旨を明らかにする書類として財務省令で定めるものの交付を受けた第四十二条の四第六項 に規定する中小企業者又はこれに準ずるものとして政令で定める法人で、青色申告書を提出するもの(以下この条において「特定中小企業者等」という。)が、平成二十五年四月一日から平成二十七年三月三十一日までの期間(次項において「指定期間」という。)内に、当該書類に記載された器具及び備品並びに建物附属設備(政令で定める規模のものに限る。以下この条において「経営改善設備」という。)でその製作若しくは建設の後事業の用に供されたことのないものを取得し、又は経営改善設備を製作し、若しくは建設して、これを国内にある当該特定中小企業者等の営む卸売業、小売業その他の政令で定める事業の用(貸付けの用を除く。以下この条において「指定事業の用」という。)に供した場合には、その指定事業の用に供した日を含む事業年度(解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度を除く。次項及び第九項において「供用年度」という。)の当該経営改善設備の償却限度額は、法人税法第三十一条第一項 又は第二項 の規定にかかわらず、当該経営改善設備の普通償却限度額と特別償却限度額(当該経営改善設備の取得価額の百分の三十に相当する金額をいう。)との合計額とする。
2  特定中小企業者等(政令で定める法人を除く。以下この項において同じ。)が、指定期間内に、経営改善設備でその製作若しくは建設の後事業の用に供されたことのないものを取得し、又は経営改善設備を製作し、若しくは建設して、これを国内にある当該特定中小企業者等の営む指定事業の用に供した場合において、当該経営改善設備につき前項の規定の適用を受けないときは、供用年度の所得に対する法人税の額(この項、次項及び第五項、第四十二条の四、第四十二条の五第二項、第三項及び第五項、第四十二条の六第二項、第三項及び第五項、第四十二条の九、第四十二条の十一第二項、第三項及び第五項、第四十二条の十二、前条第二項並びに次条並びに法人税法第六十七条 から第七十条の二 までの規定を適用しないで計算した場合の法人税の額とし、国税通則法第二条第四号 に規定する附帯税の額を除く。以下この項及び次項において同じ。)からその指定事業の用に供した当該経営改善設備の取得価額の合計額の百分の七に相当する金額(以下この項及び第四項において「税額控除限度額」という。)を控除する。この場合において、当該特定中小企業者等の供用年度における税額控除限度額が、当該特定中小企業者等の当該供用年度の所得に対する法人税の額の百分の二十に相当する金額を超えるときは、その控除を受ける金額は、当該百分の二十に相当する金額を限度とする。
3  青色申告書を提出する法人が、各事業年度(解散(合併による解散を除く。)の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度を除く。)において繰越税額控除限度超過額を有する場合には、当該事業年度の所得に対する法人税の額から、当該繰越税額控除限度超過額に相当する金額を控除する。この場合において、当該法人の当該事業年度における繰越税額控除限度超過額が当該法人の当該事業年度の所得に対する法人税の額の百分の二十に相当する金額(当該事業年度においてその指定事業の用に供した経営改善設備につき前項の規定により当該事業年度の所得に対する法人税の額から控除される金額がある場合には、当該金額を控除した残額)を超えるときは、その控除を受ける金額は、当該百分の二十に相当する金額を限度とする。
4  前項に規定する繰越税額控除限度超過額とは、当該法人の当該事業年度開始の日前一年以内に開始した各事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度(以下この項において「一年以内連結事業年度」という。)とし、当該事業年度まで連続して青色申告書の提出(一年以内連結事業年度にあつては、当該法人又は当該法人に係る連結親法人による法人税法第二条第三十二号 に規定する連結確定申告書の提出)をしている場合の各事業年度又は一年以内連結事業年度に限る。)における税額控除限度額(当該法人の一年以内連結事業年度における第六十八条の十五の四第二項に規定する税額控除限度額(当該法人に係るものに限る。以下この項において「連結税額控除限度額」という。)を含む。)のうち、第二項の規定(連結税額控除限度額については、同条第二項の規定)による控除をしてもなお控除しきれない金額(既に前項の規定により当該各事業年度において法人税の額から控除された金額(既に同条第三項の規定により一年以内連結事業年度において法人税の額から控除された金額のうち当該法人に係るものを含む。以下この項において「控除済金額」という。)がある場合には、当該控除済金額を控除した残額)の合計額をいう。
5  連結子法人が、法人税法第四条の五第一項 の規定により同法第四条の二 の承認を取り消された場合(当該承認の取消しのあつた日(以下この項において「取消日」という。)が連結事業年度終了の日の翌日である場合を除く。)において、当該連結子法人の取消日前五年以内に開始した各連結事業年度において第六十八条の十五の四第二項又は第三項の規定の適用に係る連結子法人であるときは、当該連結子法人の取消日の前日を含む事業年度の所得に対する法人税の額は、同法第六十六条第一項 から第三項 まで並びに第四十二条の四第十一項 、第四十二条の五第五項、第四十二条の六第五項、第四十二条の九第四項、第四十二条の十一第五項、第六十七条の二第一項及び第六十八条第一項その他法人税に関する法令の規定にかかわらず、これらの規定により計算した法人税の額に、第六十八条の十五の四第二項又は第三項の規定により当該各連結事業年度の連結所得に対する法人税の額から控除された金額のうち当該連結子法人に係る金額に相当する金額を加算した金額とする。
6  第一項の規定は、特定中小企業者等が所有権移転外リース取引により取得した経営改善設備については、適用しない。
7  第一項の規定は、確定申告書等に経営改善設備の償却限度額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。
8  第二項の規定は、確定申告書等、修正申告書又は更正請求書に、同項の規定による控除の対象となる経営改善設備の取得価額、控除を受ける金額及び当該金額の計算に関する明細を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により控除される金額は、当該確定申告書等に添付された書類に記載された経営改善設備の取得価額を基礎として計算した金額に限るものとする。
9  第三項の規定は、供用年度以後の各事業年度の法人税法第二条第三十一号 に規定する確定申告書に同項に規定する繰越税額控除限度超過額の明細書の添付がある場合(第四項に規定する連結税額控除限度額を有する法人については、当該明細書の添付がある場合及び第六十八条の十五の四第二項に規定する供用年度以後の各連結事業年度(当該供用年度以後の各事業年度が連結事業年度に該当しない場合には、当該供用年度以後の各事業年度)の同法第二条第三十二号 に規定する連結確定申告書(当該供用年度以後の各事業年度にあつては、同条第三十一号 に規定する確定申告書)に第六十八条の十五の四第三項 に規定する繰越税額控除限度超過額の明細書の添付がある場合)で、かつ、第三項の規定の適用を受けようとする事業年度の確定申告書等、修正申告書又は更正請求書に、同項の規定による控除の対象となる同項に規定する繰越税額控除限度超過額、控除を受ける金額及び当該金額の計算に関する明細を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。
10  第二項又は第三項の規定の適用がある場合における法人税法第二編第一章 (同法第七十二条 及び第七十四条 を同法第百四十五条第一項 において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同法第六十七条第三項 中「第七十条の二 まで(税額控除)」とあるのは「第七十条の二 まで(税額控除)又は租税特別措置法第四十二条の十二の三第二項若しくは第三項(特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の法人税額の特別控除)」と、同法第七十条の二中「この款」とあるのは「この款並びに租税特別措置法第四十二条の十二の三第二項及び第三項(特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の法人税額の特別控除)」と、「まず前条」とあるのは「まず同条第二項及び第三項の規定による控除をし、次に前条」と、同法第七十二条第一項第二号中「の規定」とあるのは「並びに租税特別措置法第四十二条の十二の三第二項及び第三項(特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の法人税額の特別控除)の規定」と、同法第七十四条第一項第二号中「前節(税額の計算)」とあるのは「前節(税額の計算)並びに租税特別措置法第四十二条の十二の三第二項及び第三項(特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の法人税額の特別控除)」とする。
11  第五項の規定の適用がある場合における法人税法 の規定の適用については、同法第六十七条第一項 中「前条第一項又は第二項」とあるのは「租税特別措置法第四十二条の十二の三第五項(連結納税の承認を取り消された場合の法人税額)」と、同条第三項中「前条第一項又は第二項」とあるのは「租税特別措置法第四十二条の十二の三第五項」とするほか、同法第二編第一章第三節の規定による申告又は還付の特例その他同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
12  第五項の規定の適用を受けた場合における第三項に規定する繰越税額控除限度超過額の計算その他第一項から第十項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

…読む気がしませんよね。

でもこの中で、例えば、

・税額控除は資本金が3000万円以下の中小企業者のみが対象である とか、

・購入の期間は平成25年4月1日から平成27年3月31日まで とか、

・経営革新等支援機関の指導を受けていることが条件 とか、

・法人税額の20%が限度 とか、

こういう場合でないと適用しませんよ、という注意書きがものすごくたくさん書かれています。

税理士は、実際にクライアントさんにこのような制度の利用を提案するとき。

必ず条文まで読んで、適用になるかどうか確認します。

(中には読めない方もおられるかもしれませんが、少数だと思います。)

だから責任を持ちます。

でもブログやホームページで紹介するとき。

重視するのはやはり「読みやすいこと」「わかりやすいこと」です。

そのような書き方をすれば、犠牲になるのは「細かい要件」です。

ここまで網羅した書き方をすると、とても一般の方々には読めた文章ではありません。

ですから、税理士のブログやホームページで紹介されていたからといって。

「そのままご自分の会社でやってみたけど問題ないよね」と言われたら。

全く責任は持てませんし、恐らく事故の芽はいたるところにまかれていると思います。

情報があふれかえっている時代です。

その中で、正確な情報を収集する目。

そして必要なときには専門家の判断を仰ぐことのできるリスク察知能力。

これらが無ければ、情報を使いこなすのではなく、情報に呑まれてしまう気がします。

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