会計ソフト比較~クラウド会計【freee】のメリット・デメリット

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最近急激にシェアを伸ばしているクラウド会計ソフト【freee】。

私も今年の確定申告で数件。

freeeを利用しておられるフリーランスの方の申告をお引き受けしました。

「これはすごいソフトだな…まだまだ伸びる!」と感じましたので。

この度freeeの「認定アドバイザー」に登録いたしました。

クラウド会計ソフトfreeeフリー

もっとも、私の事務所は基本的には

「なるべくクライアント様の使い慣れたソフトに合わせる」という方針ですので。

大半のクライアント様は「弥生会計」や「会計王」です。

今後も「freeeばかり使う」ということにはならないと思いますが。

それらの従来型パッケージソフトと比較した時にどこが違うのか。

どんな方にはfreeeが合っているのか。

私なりにまとめてみました。

【freee】のメリット①仕訳自動化

何と言ってもまずこれがすごいです。

インターネットバンキング、クレジットカードの明細を自動で取り込んで。

あらかじめ、「この明細にはこの科目」と登録しておけば。

自動で仕訳まで完成させてくれます。

登録の仕方も、

「この明細にはこの科目で決定」と設定しておくこともできれば、

「この明細にはこの科目の可能性が高い」と設定して。

科目の確定は手作業で行う方法も、選択できるようになっています。

このあたりさすがに気が利いています。

もっとも、私も含めて多くの税理士は以前から。

インターネットバンキングからCSVで吐き出したデータを。

会計ソフトの仕訳データ形式にExcellで変換してインポートする。

ということを日常的に行ってきました。

それとどこが違うのか。と考えますと。

freeeのすごいところは、「経理の素人の方でも同じことができるようにした」

というところかな、と思います。

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【freee】のメリット②柔軟なタグ機能

freeeでは、一つの仕訳ごとに「取引先」「品目」「部門」のタグをつけることができます。

これを補助科目的に使うこともできますが。

タグは科目をまたいで利用できますし、タグごとに集計をかける機能がついていますので。

例えばソフトウェア業や建設業などで、「品目」タグでプロジェクトの工番を取って。

プロジェクトごとの個別原価計算をかける、という使い方などもできそうです。

工夫次第で活用の幅がかなり広がりそうに思いました。

【freee】のメリット③アップデート・改善ペースが速い

私が18歳で最初に勤めた事務所でも、弥生会計が使われていました。

それから早くも14年経ちます。

以前から使いやすいソフトだったとはいえ、この14年でどこか変わったかと言えば。

私は特に変わったところが思いつきません。

freeeは開発されてからまだわずかですが。

ユーザーからの要望に合わせて次々と機能が改善されているようです。

現状、「経理の素人の方でも使いやすい」をコンセプトとしているため。

逆に、「簿記の感覚で監査・訂正しようと思うと使いにくい」節が見受けられます。

私も研修を受講した際、意見として出したのですが。

詳しい資料を見たところ、すでに今後対応予定となっている項目でした。

一般的な会計ソフトは、「ここが使いにくいな」と感じた場合。

「我慢し続ける」か「買い替える」の選択肢しかありませんが。

「改善される」可能性が高いというのはうれしいことですね。

続いて、freeeのデメリットについても考えてみます。

【freee】のデメリット①セキュリティの不安(心理的なもの?)

実は私も。

「クラウド上に個人情報を保管する」ことにまだ抵抗がある一人です。

自分自身のプライベートの資料や写真ならまだしも。

クライアント様の会計データや申告データを外部サーバーに

というのは正直なところあまり気が進まなかったりします。

しかし、日本ネットワークセキュリティ協会の統計によりますと。

2013年の個人情報流出事故の原因は。

8割が「誤操作」「管理ミス」「置き忘れ」

つまり、ネット上のサーバーが攻撃されたのではなく。

パソコンやUSBといった物理的なものから情報が漏れている例が大半のようです。

そう考えると、事務所のPC内にデータがあるのと。

銀行並みのセキュリティを構築しているサーバー内にデータがあるのと。

もしかしたら後者の方が事故の確率は低い、ということになるのかもしれません。

また、「ネットバンクのIDやPASSを渡すなんて!」

という感覚も、極めて良識あるものだと思いますが。

たいていのネットバンクはIDとPASSで他人がログインしたとしても。

明細を見るまでのことしかできません。

「振込」には別のワンタイムパスや認証が必要になります。

そう考えると、freeeに渡すのは「見るところまで」だけです。

気持ちとしては抵抗がありますが。

現実的にはさほどデメリットではない…ということでしょうか。

【freee】のデメリット②手入力は遅い

税理士事務所の目線で最大のデメリットはこちらです。

弥生会計などではおなじみの定型仕訳入力。

よく使う科目や摘要を設定しておいて。

息を止めて無心でキーボードをたたき続けると。

1行10秒以内の気持ち良いペースでバチバチと仕訳が登録されてゆきます。

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freeeはここの部分が弱い。

「経理は初めてという方にも使いやすい」をコンセプトとしているため。

1枚の領収書を入力するだけでも、とにかく設定項目が多いのです。

しかもクラウド上にソフトがありますので。

通信環境が悪いとレスポンスが遅れます。

キー連打で流れ作業の打ち込みをしようとすると、これはストレスです。

この点はfreeeとしても弱点と認識しておられるようで。先日の研修では、

「現金の領収書をfreeeで打つのはあきらめて、

Excellの現金出納簿をCSVで読み込ませた方が早いかもしれません」

と提案されました。

このあたりは使う側に多少の工夫が求められそうです。

【freee】のデメリット③実は価格はそれほど安くない

現在freee会計の料金は。

個人事業…月額980円、年額約12,000円。

法人…月額1980円、年額約24,000円。

月額をぱっと聞くと安く思えますし、実際機能を考えれば安いと思います。

しかし、弥生をベンチマークに置いてみると。

個人向けやよいの青色申告がAmazonで9,000円前後。

法人向け弥生会計スタンダードが同じく30,000円前後。

会計のみ弥生で行って申告はE-tax等を利用するなら。

ソフトの更新は消費税改正等が無い限り基本的に必要ありませんので。

最低3年は使えると考えても1年あたりそれぞれ3,000円、10,000円。

特にfreeeの機能に思い入れが無く、会計ソフトならどれでもいいよ、という方は。

むしろ高くついてしまう可能性が高いといえます。

以上を考慮して、freeeの利用をお勧めしたい方、そうでない方をまとめてみました。

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まとめ:freeeを使った方が良い方

■経費支払はインターネットバンキング、クレジットカード決済がメインの方

■クラウドサーバーに個人情報やID、PASSを残すことに抵抗のない方

■タグ機能により付加的な管理会計データを作成したい方

まとめ:freeeを使わない方が良い方

■経費支払は現金、ATM振込がメインの方

■クラウドサーバーの利用に抵抗のある方、そもそも通信環境の良くない方

■会計の目的はほぼ税務申告のみという方

使わない方が良い方、に当てはまる方にとっては。

あまりメリットがない上に高くついてしまいそうです。

ですが、使った方が良い方、に当てはまる方。

若い税理士から見て、非常に良くできたソフトです。

是非利用を検討なさってみてください。

(↑こちらから無料で試せるそうです。)

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