創業したてで売上が安定しない段階でも、やや軌道に乗ってきた段階でも。
たくさん仕事を回してくれる受注先があることは本当にありがたいことです。
しかし、「元請け」「下請け」の関係になるとどうしても。
「下請け」は弱い立場になってしまいがちです。
景気が良い時は良いのですが。
少し業績が悪くなると途端に仕事が来なくなる。
来ても値切られる、支払のサイトを延ばされてしまう…
こちらも「元請け」あっての経営になっていると文句も言えないことがあります。
Urban Stereotype For CW / SmithGreg
福岡県は北九州市八幡西区のとある鉄工所の社長様からお伺いした話です。
かなりの大手企業から大型機械の心臓部品の受注がありました。
当初、その部品を製作して、大手企業に納めて、大型機械に取り付けていました。
いわゆる「下請け」です。
品質が良かったようでかなりの受注が来るようになりましたが、社長さんは、
「このままでは下請けで奴隷になってしまう」と危惧していたようです。
この社長様、大手企業に掛け合って、逆にその大型機械の本体を仕入れました。
自分のところで完成させて、なんと自社のブランドでも売り始められました。
この瞬間、会社は大手企業の「下請け」から「得意先」。
「外注先」から「ビジネスパートナー」に変わりました。
モノがあふれていて、買いたい人よりも売りたい人が多いようにすら思えるこのご時世。
「売る力」のある企業が強い立場になります。
「下請けからの脱却」を考えるためには。
今している仕事で受注先を増やすことももちろんですが。
逆に元請けの商品を仕入れて自分のところで売る、という発想も面白いと思います。
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