【消費税軽減税率】の落とし穴④どこまでが出前?どこからがケータリング?

【速報!】税制改正ニュース

前回の記事でも書きましたように。

「生活必需品が買えなくなったらかわいそう」という理由での軽減税率。

贅沢な「外食」には適用されないわけです。

同じ理由で「ケータリング」も適用外です。

「ケータリング」と「出前」の境目は?

レストランに来てもらうのではなく。

料理人さんやスタッフの方が用意された会場に出向いて。

料理や給仕を行ういわゆる「ケータリング」サービスも最近は増えてきました。

こちらは「外食」と同じ。贅沢だからという理由で10%通常税率です。

 

ところが、いわゆる「出前」。

こちらは単なる食品の購入で、配達してもらっているだけという判断で。

8%軽減税率の対象です。

 

ではどこからが「ケータリング」でどこからが「出前」でしょうか。

これがかなり曲者です。

 

Q&Aには「ケータリング」に該当するケースが次のように書かれています。

実際の料理や、冷めたものを加熱して温めることなどだけでなく。

①相手方が指定した場所で飲食料品の盛り付けを行う場合

②相手方が指定した場所で飲食料品が入っている器を配膳する場合

③相手方が指定した場所で飲食料品の提供とともに取り分け用の食器等を飲食に適する状態に配置を行う場合

 

「料理」はわかりますが、「配膳」も給仕として「ケータリング」になる!

と決めてあるわけです。

 

ということは。

お昼の社内研修のために人数分弁当の宅配を頼んだとして。

持ってきてもらった弁当を会社の玄関で受け取れば「食品の出前」で8%。

でも持ってきてくれた弁当屋さんに、「会議室に並べて置いといて」と頼んだら。

「配膳」「ケータリング」で10%!

…ということになりますよね。是が非でも玄関で受け取らなければなりません。

さらにややこしいのは弁当と一緒に頼んだ「味噌汁を容器につぐ」行為です。

Q&Aにはこうあります。

 

「役務」には「盛り付け」を含むとされていますが、飲食料品の譲渡に通常必要な行為である、例えば、持ち帰り用のコーヒーをカップに注ぐような、容器への「取り分け」行為は、含まれません。したがって、ご質問の「味噌汁を取り分け用の器に注ぐ」という行為は…ケータリングに該当しません。

 

弁当を机に並べるのはケータリングで、贅沢10%課税ですが。

味噌汁を容器に注ぐのはケータリングではなく、軽減8%課税で良いそうです。

 

でも、味噌汁を容器に注いでもらったとして、その味噌汁を各テーブルに置いてもらったら…

配膳になって10%?

ということになりますよね。

8%でお会計をしてもらうには、必ず玄関で味噌汁を注いでもらって。

それを各社員が取りに行くようにしなければならないのでしょうか。

 

ほぼカオスのような状態ですね…

 

 

~連載記事【消費税軽減税率の落とし穴】~

①8%、10%の区分ミスは大変なことに!

②どこからが食品?

③どこからが外食?

④どこまでが出前?どこからがケータリング?

⑤税理士泣かせ…導入後4年間は特例に注意!

 

 

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