【認定支援機関】を利用したリスケ・事業計画の作成をお勧めする理由

【資金調達】のお役立ち情報

「なんとなく借りて、また借りて、を繰り返していたら、

いつの間にか借金がすごい金額になってる…」

「追加で借りられてほっとしたけど、

月々の返済が太すぎてこれからとても返せそうにない…」

「次、借りれるかな…」

というように、資金繰りで延々悩んでおられる経営者様は少なくありません。


Some hurry, some take their time / prosto photos

 

経営者様の悩み

「なんとなく資金は回っているんだし、困るのは大きな支払がある時だけだから。

…まあいいか。」

「銀行も鬼じゃないんだし、次も貸してくれるだろう。不安がないわけじゃないけど…」

こんな風にずるずると借金を増やして、いざ。

銀行さんに新規融資を断られてから大慌てされる経営者様がおられます。

 

どうにもならなくなってからご相談いただくよりも。

早めにご相談いただければ打てる手はたくさんあるのですが。

多くの経営者様はどうにもならなくなるまで。

一人で抱え込んでおられることが多いようです。

 

実は、このとき悩んでいるのは経営者様だけではないんです。

金融機関も悩んでいます。

 

金融機関の悩み

「できれば新規融資をしたい。」

「この企業様に息を吹き返してもらいたい。」

「でもここのところずるずると貸し出しが増える一方だ。」

「ここで止めるか、先でもっと貸し出しも増えてどうにもならなくなってから止めるか…」

なぜお互いに悩まなければならないのでしょうか。

 

お互いの悩みを解決するには

それは、「本質的な解決をしていない」からです。

追加融資は解決ではなく問題の先送りです。

本来「借りる」のは「返せるあてがあるから」借りるものです。

返せるあてがないのに借りていたらどんどん借金はふくらんで行くに決まっています。

 

本来は、借りる側も貸す側も、「これは本当に返せるのか」きちんと検証するべきなのです。

・今現在、事業がどれくらいお金を生んでいるのか

・現状維持で推移した場合、今から先どれくらい生むのか

・どこかの点をどのように改善した場合、どれくらいまでなら生むのか

これらがはっきりわからないなら、「本当に返せるかどうか」なんてわかりません。

 

なんとなく「業績が今思わしくないけど多分そのうち上向くから」返せるだろう。

くらいのレベルで借りてしまっていては。そして貸してしまっていては。

ずるずる借金が増えていくのも無理はありません。

 

国が認定支援機関制度を創設した理由

しかし、実際このようにしてずるずると借金を増やしている企業が。

なんと数万社はあるのではないかと言われています。

 

以前からこれを国は危惧していたようで。

2010年12月、最初に金融円滑化法を1年間延長したときにも。

金融機関に対して「貸出先にきちんとコンサルティングを行うように」と指導しました。

 

要はずるずると貸すのではなく、きちんと貸出先が返せるように、

「今の現実はこうですよ。」

「このままずるずるいくとこんな風になりますよ。」

「御社のここと、ここと、ここを改善することを目標にできませんか。」

「それができればこんな風になりますから、借金も返せますし企業も発展できますよね。」

「そうやってみませんか。時々見に来ますから、一緒にがんばりましょうね。」

と、アドバイスして、一緒に計画を立てて。

その通りになるか見届けなさいよ、と指示したわけです。

 

でも残念ながら金融機関だけでは件数的にもとても無理があるようです。

そこで、税理士など経営者様から非常に近い距離で相談を受けているコンサルタントにも。

これをしてもらうことにしました。

そのためにその能力のある事務所を「経営革新等支援機関」として国が認定したわけです。

 

認定支援機関を活用するメリット ①経営改善計画策定の効果

以前の記事にも書きましたが、国の方針としては「救済から再生へ」。

ただやみくもに誰彼かまわず返済を延ばすのは応援せず

しっかりとした事業計画を立てて実行していっている企業を応援しましょう」

という趣旨で政策が立てられているようです。

 

ところで。

資金が回らず新規の借り入れも難しい状態になったら皆さんはどうされますか。

これは金融庁と金融機関の関係の話になりますが。

金融機関は当然返済をストップされることや返済期間を延ばされることを嫌がります。

大きな理由の一つは、金融機関の内部事情です。

 

金融機関は金融庁の指導により。

貸出先を「正常先」「要注意先」「破たん懸念先」などのように格付け区分しています。

この格付けが下がると下がっただけ倒産に備えて引き当てをしなければなりません。

引き当てが増えれば利益が減りますので業績に響きます。

 

「返済が止まっている」貸出金は当然危険ですので格付けが落ちます。

ですので、本来は一時的に返済を止めないともう資金が回らないという状況になっても。

金融機関は「とにかく返してください」と言う以外身動きが取れないことがあります。

 

ここで「認定支援機関」の出番です。

実は、返済が止まっている(リスケしている)状態でも

・認定支援機関が再生計画を立てている、または

・立てている途中の段階の状態 であれば、

金融機関は格付けを落とさなくても良いケースができました。

 

認定支援機関の支援を受けることで。

返済ストップを含めた銀行交渉が飛躍的にしやすくなるわけです。

 

認定支援機関を活用するメリット ②経営改善計画策定にかかる費用の補助

中小の資金繰りに窮している企業にとって

「専門家に事業を分析して事業計画をたててもらう」、とか

「事業計画がうまくいっているかモニタリングしてもらう」のに。

まず高いハードルになるのはその費用です。

 

「そんな相談する費用を出すくらいならずるずる借り換えて利息で払ったのでも…」

と深みにはまっていってしまう方もおられます。

この大きな問題の解決のため、国が費用を補助してくれる制度ができました。

中小企業庁:認定支援機関による経営改善計画策定支援事業

 

事業計画の策定や、銀行交渉の支援、その後のフォローにかかった費用について。

2/3を国が負担してくれます。

上限が200万円となっていますが。

今どき300万円の事業計画策定なんて、相当規模の大きい企業でないとしない気がします。

 

内容によりますので一概には言えませんが。

売上高5000万円から1億円前後、借金の残高もそれくらいの企業様であれば50万円前後。

企業様の負担はその1/3で15万円前後で済むのではないでしょうか。

きちんと計画を立てて、頑張る企業は応援してもらえるわけです。

 

認定支援機関を活用するメリット ③貸出金利の優遇

これは、認定支援機関が内容を調査した結果。

「リスケまでは必要なく、追加の借入でしのげる」となった場合です。

貸出金利についても優遇が受けられます。

詳しいことは以前の記事で書きましたのでご覧ください。

 

 

資金繰りの悩みは恐ろしく、時に人の命を奪ってしまうことすらあります。

一人で悩まず、是非一度ご相談下さい。

 

岩永税理士事務所の認定支援機関サービスはこちら。

報酬・料金 認定支援機関による銀行交渉支援・事業計画作成(15万円~)

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